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クチャクチャ

40歳の男性。
診察室へ入って来られる。
口がクチャクチャと動いている。
誰が見てもガムを噛んでいるのは明白だ。
今までもガムのネタはここへ何回か書いたが、どうどうと咬みながら入ってこられる患者さんは初めてだ。
いつもは、ちょっとした口の動きを見て、「まさかガム噛んでないよな?」という疑い程度で、のどを診察するとき、「やっぱりガム噛んでた」とウンザリするのだが、この方は、ガムを噛みながらの診察に何のためらいもない様子だ。

「どうしましたか?」
「耳がつまった感じがするんです。(クチャクチャ)」
「いつからですか?」
「3日くらい前からです。(クチャクチャ)」
「どちら側ですか?」
「右側ですけど、(クチャ)、左も少し変です。(クチャクチャ)」
「風邪の症状はありますか?鼻水とか咳とか。」
「鼻は、1週間程前から出ています。(クチャクチャ)咳は、少し出ます。(クチャ)」

私の診察意欲はゼロ。
「ガムなんか噛みながら診察に来るなんて」と、言えれば、どんなにすっとするだろうが、医療は、サービス業であり、患者様を怒らせるわけにはいかない。
そんなことを言ってしまえば、私は、また、傲慢な医者だと言われてしまう。

こんなことを思いながら、何も言うことも出来ずに、一応型どおり耳、鼻、のどを診る。
のどを診るとき、看護師が見かねて、ティッシュを患者さんに差し出した。
耳鼻科の診察では、看護師は患者の後側に立つので、患者の顔は見えないが、後ろにいても、ガムを噛んでいることがはっきりわかったようだ。
そういえば、子どもの診察をするときは、口の中にお菓子などが入っていないか確認し、入っていれば、出させてから診察せよと教科書に書いてあった。
口に入れたままだと、びっくりしたり、泣いたときに、気管支異物になる可能性があるからだ。

この大人の患者さんは、素直にガムを出してくれた。

「まだ、味が残っているから、もう少し噛ませてください。」
と、駄々を捏ねる人でなくて良かった。
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# by InTheEar1 | 2007-04-04 20:54 | 診察室

予約の電話

昼休みに電話が鳴る。

「予約は出来ますか?」
「出来ますが。何時がよろしいでしょうか?」
「予約しておけば、時間に行けば、すぐに診ていただけますか?」
「今は、込むシーズンですので、待ち時間がどうしても長くなってしまうのですが、予約していただいた方は、なるべく30分以内にお呼びするようにしていますが。」

「私は、仕事中抜け出していくので、待つと言うことが出来ないんです!」

予期しない応答に、一瞬言葉を失い、絶句!!

「待ち時間無しで診察をと言うご希望でしょうか?それは、あなたが来院されたら、その時診察中の患者さんの診察を中止して、待合室で待っている人全員の順番を抜かして、あなたをすぐに診察室にお通しして、診察をするようにというご希望って事ですか?そんなことが可能だとお思いでしょうか?なぜ、あなただけをそれ程までに特別扱いにしないといけないのですか?」

って、言えたら、どんなにか気持ちが良いだろうが、なかなか実際には言えない。

「なるべく早くお呼びできるように心がけておりますが、どうしても待ち時間は出来てしまいます。」
「そうですか。じゃあ、ちょっと考えてみます。」

どうしても、早く診ろとゴネないだけ、まだ、まともな人のようで良かった。

受付に来て、
「○○時までにここを出ないといけないんです。
とか、
「○○時に、歯医者さんの予約があるんです。」
などともよく言われる。。
でも、そんな事言われたって困るんですよね。
既に待っている患者さん皆に、こういう理由なので先にしてくださいと許しを請うていただければ、問題ないんですけどね。
大塚愛画像
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# by InTheEar1 | 2007-03-09 20:56 | 診察室

耳鼻科より床屋さん

58歳の女性。
左の頬が真っ赤に腫れたとのことで来院された。

「これは、皮膚にバイキンが入ったんですね。鼻とは直接関係ないと思います。皮膚の病気ですね。」
「皮膚の病気ですか?じゃあ、皮膚科へ行った方が良いですか?」
「いえ、抗生物質の治療で治りますので大丈夫ですよ。」
抗生剤の点滴をしていっていただいた。

次の日も続けて点滴に来ていただいた。
「大丈夫かね。元に戻るかね。こんなになっちゃって。」
「大抵は、3,4日のうちに軽くなっていきますから。」
「皮膚科の先生に診てもらわなくてもいいかね?」
「やることはいっしょですから大丈夫ですよ。」

3日間点滴を続け、4日目には少し改善が見られた。
もう安心していただけるかと思ったが、
「本当に元通りの顔になるのかね?」
「大丈夫ですよ。戻りますよ。」

5日目には、顔の赤みも腫れもかなり取れてきた。
ここまで来れば、こんどこそ安心にしてくれるかと思ったが、
「前と同じ顔にもどりますかね?皮膚科へ行った方がいいですか?」
まだ心配していらっしゃる。
最初に「皮膚の病気」と説明したのがずっと気になり、当院は専門医ではないからと不安で信頼していただけない。

かなり治ったが、再発もしやすいので、数日は内服を続けてもらうことにした。

2週間くらい経って、再診された。
顔は、殆ど普通に戻っている。
「まだ、時々、腫れたり、赤くなったりするんです。鼻の中や耳や頭まで痛くなる日もありますが、大丈夫でしょうか?」
「顔も、普通に戻りましたから、心配ないと思いますが、時に再発することはあります。このくらいになれば、もう、大丈夫でしょう。」
「顔もまだちょっと腫れていますが、元に戻りますか?近所の床屋さんが、首から上は大事だから、しっかり、検査してもらえって言うんですが...」

私がいろいろ説明しても信じてはいただけないが、その床屋さんはよっぽど信頼が置ける人らしい。

「床屋さんが、ほっぺが痛い人がいて、調べてもらったら、頭の中に腫瘍が出来ていた人がいたって言ってました。CTとか病院で検査してもらわなくて大丈夫でしょうか?」

患者さんのそう言う話は、よくよく訊いてみると、全くその人には当てはまらないことが多いものだが、この方には、私がいくら話しても通じそうにない。

「じゃあ、病院でCTの検査をしてもらいますか?」
「そうですね。首から上は大事だよって床屋さんに言われたんで。」

結果の説明は、床屋さんに代わってやってもらうのが良さそうだ。
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# by InTheEar1 | 2007-02-21 20:57 | その他の病気

近いので

21歳の男性。
昨日からのどが痛いとのことで来院された。
右の扁桃腺が腫れ、口蓋垂(のどちんこ)も少し腫れている。
こういう場合、内服だけでは、すんなり治ってくれないこともある。

「扁桃炎ですけど、少し腫れが周りにも広がっています。抗生剤や、痛み止めを出しておきますので、もし、明日痛みが増すようならば、点滴をした方が良いのでかかってくださいね。」
一応このようにお話ししておいた。

4日後、近くの内科から紹介状をもらって再受診された。
紹介状は、「耳が痛いようなので診て下さい」といった内容だった。
のどの痛みに対しては、抗生剤の点滴をしてくれてあった。
抗生剤の内服も、変えて出してくれてあった。

(こりゃあ、のどの炎症が悪化して痛みが耳へ響いていってるんだろうなあ)
のどの炎症で痛みが強いと、耳に痛みを感じること(放散痛)がよくある。

耳の中を診る。
やはり、特に異常無い。

のどを診る。
前回よりかなり腫れが強くなっている。
膿は溜まっていないようだ。

初心の時、あのように言っておいたけれど、やっぱり、すんなり1回の受診で治らないと、患者さんは、他の医院へ行ってしまうものなのだ。

それでも、内科へ受診したのは、何か特別な理由があったからかもしれないので、ちょっと理由を聞いてみた。
「内科へ行ったのは、何処か他に病気があったんですか?」
「あの後、ちょっと熱が出たものですから。」
「高い熱が出ました?」
「37°ちょっとです。」

(そのくらいの熱でも、やっぱり「熱があったら出たら内科へ行く」ものと思っているのね。)
がっかりする。

「耳は、のどの痛みが響いていって痛いいるようですね。中耳炎や外耳炎にはなってないので特に治療は必要ありません。のどは、まだ、結構腫れていますが、そちらは、引き続き内科の先生に診てもらいますか?」
「近いので、こちらでお願いします。」

こちらを選んでくれたのは嬉しいが、理由は、「近いから」なのね。
こちらで期待した答えは、
「のどだから、耳鼻科の先生の方が専門なので。」
なんですけどね。
もう一回がっかり。
安室奈美恵 画像
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# by InTheEar1 | 2007-01-21 21:08 | のどの病気

トホホな1年の始まり

田舎者の私の家族に、たまには都会へ行ってみたいとせがまれて、1月2日、3日と1泊で出かけた。

前回、高速バスで出かけ、何人も患者さんに会ってしまったので、今回は自家用車で行くことにした。
都内の車での移動は不安だったので、まずホテルへ行き、車を置いて行動することにした。
朝、10時頃ホテルへ到着。
車を駐車場へ入れ、荷物を預けて出かける。
「チェックインは1時半から出来ます。」と言われる。
3時半にホテルへ戻りチェックイン。
ところが、部屋の掃除がまだとのことで、ロビーで10分待つように言われる。
ロビーの椅子は、何とソファでなくパイプ椅子。
おまけに数も少ない。
女房は、最初立って待っていた。
ここって一応名の通った一流ホテルと思っていたのだが...
結局、20分程待たされて部屋へ入ることが出来た。

夜は、そのホテルでショーを見ることになっていた。
食事付きもあるというので、予約をしようとフロントで訊いてみる。
「会場内でも食事を注文して食べることは出来ますが。」と言う返事。
パンフレットに、わざわざ、ディナー付きもあり予約が必要と断ってあったので、そのフロントの言葉がちょっと不安だった。
「6時開場、7時開演なので、6時に行って、開演を待つ間に中で注文して食事を取れるということですね。」
と、念を押す。
「そうです。」
との返事。

6時丁度に会場へ行く。
ワンドリンク付きなのでそれを受け取り、中へ入る。
小さな丸テーブルの周りに椅子が並んでいる。
食事の皿をいくつも並べるスペースはない。
嫌な予感が...
テーブルの上のメニューを見る。
飲み物と、ナッツの盛り合わせしかない!

「食事は出来ないんですか?」
「予約でディナー付きもありますが、予約のみですので、ここでは食事は出来ません。」
「フロントで出来るって聞いたんですが...」
「何処のフロントですか?」
「新館です。」
「そっ、そうですか?申し訳ありませんが、食事は、予約のコース料理だけです。」

空腹で1時間も待つのもたまらない。
一旦外へ出て、食べることにした。
「外で食事をしてきても良いですか?」
「結構ですが。」
「このドリンクはどうすればいいんですか?」
「....」
当然、ホテル側の落ち度なので、「後でもう一度お出しいたします。」と言う返事だと思っていたが、無言。
そのまま、飲み物は置いてそこを出た。

あまり時間もないので、ホテル内のファーストフードの店で済ませる。
豪華な夕食を食べようと思っていたのに...

7時10分前に会場へ。
「申し訳ありませんでした。お飲み物をどうぞ。」と、渡してくれる。
そうだよな。これが普通の対応だよな。

しかし、渡されたワインは全く冷えていないし、ジュースには氷も入っていない。
これって、さっき渡されたものってこと?

まあ、ショーさえ良ければいいさと気を取り直し期待して待つ。
ラスベガスなどでセレブを魅了したイリュージョンだという。

いよいよ始まる。
スモークがたかれ、スポットライトが当てられ男性のマジシャンが登場。
ステージには、丁度人間が入る大きさの箱が立てて置かれている。
まさか、女性が登場しこの中に入って、板を刺して、「切断」とかするんじゃあないよな?
ちょっと嫌な予感。
しかし、見事に予想通りにステージは進行していく。
女性が箱に入り、顔、足、胴体などが上下に入れ替わると言う昔からのマジック。
間近で見ると、胴体や足は明らかに作り物なのがよくわかる!
これが、イリュージョン!?
ステージの装置を入れ替える間に、ミニマジック。
破いた新聞が1枚に戻るという、これまた昔からの手品。
次は、女性が椅子に座り、胴体が横になり浮き上がという手品。
これも子どもの頃よく見た。
椅子から支えの板が出て、女性を持ち上げているのがよくわかる。
こんな手品のオンパレード。

最初は、こういうオーソドックスなもので、最後にはものすごいイリュージョンが見られるのだろうなと最初の数分は期待していた。でも、次々と箱物の同じような手品が繰り返される。
どれも、ネタが見え見え。
いっそのこと、ネタばらしのショーにした方が受けるのではないか?

光や音の演出は派手だが、その手品の内容たるや....ショボイ、ショボ過ぎる。
拍手をする気にもなれなかった。
途中の余興?に出てきたジャグラーのワザの方が見応えがあり、こちらは、素直に拍手を送れる。

ラスベガスのセレブのレベルが低いのか、キャッチフレーズが偽りなのか、ホント、がっかりだよ!

イリュージョンという言葉に惹かれた、田舎者が馬鹿だった。
豪華なディナーを食べながら、素晴らしいショーがみられセレブの仲間入りが出来ると夢を描いていた。
でも、現実は、ファーストフードで夕食を済ませ、生暖かいワインを飲みながら昔ながらの手品を鑑賞する夕べであった。

今年もまたトホホな1年が始まってしまったようだ。

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# by InTheEar1 | 2007-01-06 20:59 | 自宅

12月31日の当番医

とうとう、12月31日に当番医が回ってきてしまった。
開業後初めての経験。
当院は、今年は28日まで診療し、29日、30日とお休みだったが、29日も朝8時頃から病院の電話が鳴っていた。
「31日は診療しますので、29日・30日は勘弁してください!」
と、心の中で勝手に叫びながら、申し訳ないが、病院の電話は無視させてもらった。

そして、迎えた今日。
やっぱり込むんだろうなあとちょっと憂うつな朝を迎える。
予想通りで、まるで、花粉症最盛期のような繁盛状態!
1時までかかって、70人くらい診させていただいた。
午後も、結構患者さんは多く、全部で104人!
やっぱり長期の休みは行き場が無くて困っている患者さんは多い。

入り口を閉めて、片付けをしていて、約30分後、
「お疲れ様。来年も宜しく。」
とスタッフに挨拶した瞬間に病院の入り口のインターホンが鳴る。

診察依頼だった。
断りたい気分だが、そうも行かず、応じる。

「仕事が6時までだったので、終わってから来たので、こんな時間になってしまいました。」

(うちも仕事は、6時までなので、時間が来たら終わりたいんですけどね!なぜ、当院があなたの都合に合わせて診療を行い、大勢のスタッフに残業させなければいけないの!)

と、嫌みのひとつも言いたいところ。
勿論、急患はこの限りではない。
でも、この方、症状は数日前からあり、今日も普通に仕事を勤めることが出来る状態なので急患ではない。
でも、もう、閉めてしまった入り口のインターホンを押すのは結構勇気がいっただろう。

この、本日105人目の患者さんが今年最後の患者さんでありますように。

では、後半かなりサボってしまったブログですが、来年もたまには更新するつもりですので、宜しくお願い申し上げます。
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# by InTheEar1 | 2006-12-31 21:01 | 診察室

私を誰だと思っているの!

50歳台のおばさん。
耳垢がたまったようだとのことで受診される。
特に問題なく診察終了。

終わってから、受付でタクシーを呼ぶようにおっしゃったらしい。
数人会計待ちがあった。
事務員は、すぐに呼んでも、会計が終わる前にタクシーが来てしまうと、ただメーターが上がってしまい、余分に料金がかかってしまうと考えて、少し経ってから呼ぼうと思っていたようだ。

この患者さん、お急ぎのようで会計の催促に来た。
「会計はまだなの?」
「申し訳ありません。もう少々お待ちいただきます。」
「タクシーは呼んだの?」
「はい、ただいまお呼びいたします。」
「えっ?まだ呼んでないの!!あなた、さっき呼ぶって言ったわよねえ!嘘だったの!すぐに呼びなさい!!」
と、ブチ切れ!
かなりお急ぎで、会計が終わったらすぐにタクシーに乗りたかったご様子で、ちょっと対応がまずかった部分もある。

でも、赤の他人に命令形を使うなんて普通はあり得ない。

会計が出来ると、保険証を持たずに、お金を放り投げて出ていかれた。
保険証だけはお返ししないとと、たまたま仕事を手伝っていた、女房が後を追いかけて、外へ出た。

「あなた、奥さんなの。先生は、まあ、良かったわ。でも、あの事務員は何よ!なんて名前?」
「職員教育がゆきとどかずに誠に申し訳ございません。」
「私を誰だと思っているの!私は、○○をやっているのよ。それに、私の妹は○○を経営しているのよ!ご存じないの!!」
女房は、全く存じ上げていなかったのだが、更に逆上させてはまずいと思い、
「存じ上げております。誠に失礼いたしました。」と、ひたすら謝る。
「もう、二度と来ませんからね!病院なんて他にいくつもあるんだから!」
「申し訳ありません。」
女房は、ものすごい威圧感を感じ、土下座まで考えたらしい。
女性は、タクシーに乗り込む。
タクシーがちょっと動き出してから、その女性が再びドアを開け
「じゃあ、頑張ってやってネ!」

女房は、悔しかったと泣きながら話をしてくれた。
二流のテレビドラマにでも出てきそうな信じがたい現実のシーン。

私は、まあまあの評価を下していただき光栄だ。
それに、二度と来ないと宣言してくださったのが何よりも嬉しい。
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# by InTheEar1 | 2006-12-21 21:13 | 診察室

パケ・ホーダイ

うちの高校3年の長男は、ケータイ好きで困っている。
寝る時以外は、常にケータイを開いていじっている。

料金も、時々1万円を超えている。
ドコモに、3900円のパケ・ホーダイが出来たので、この間からこれにした。
今回が、変更後、初めての請求書。

 定額料金の請求内訳
  基本使用料FOMAタイプSS                        3,600
  付加機能使用料(FOMAiモード)            200
  付加機能使用料(メロディコール基本)                   100
  iチャンネル利用料                                150
  定額料(パケ・ホーダイ) 合計1297199パケットでした。      3,900
   [参考]1パケット0.2円で算出した場合の金額は、259,439円となります。

ご丁寧に、パケ・ホーダイにしてない場合の金額も記載されている。
どれだけ使うと、130万近いパケットになるのか私にはわからない。
でも、

259,439-3,900=255,539

パケ・ホーダイにしたことで、255,539円も得したことは、きっと喜ばしいことなのだろう。
長男は、この数字を見て苦笑いしていたが、毎月、記録に挑戦する構えだ。
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# by InTheEar1 | 2006-05-23 21:05 | 自宅

いるの、いらないの?

70歳のおばあさん。
慢性副鼻腔炎で受診中。
いつも話が長くて長くて長くてうんざりしてしまう。
私は、よっぽど話が長い人でも、我慢して最後まで聞くが、この方は、どうしても、長過ぎて長過ぎて長過ぎて、我慢の限界。
今日は、土曜日でもあり、込むのでいつもよりちょっと早く終わりにしたかった。
きょうも、お話しが長くて長くて長くてイライラしていた。

やっと症状の話が終わったので、
「じゃあ、薬をまた出しますからね。」
「薬まだ飲まないといけないですか?」
「濃い鼻がまだ出ているので、飲んだ方がいいと思いますが。」
「ちょっと胃の具合が...」
「じゃあ、胃薬出しますね。」
「でも、ここのところは少し良くなってきているんです。」
「じゃあ、いらないですか?」
「どうしようかしら?この間は、家にあった薬を飲んだので、良かったんですがね...」
「まだ、薬はありますか?」
「そうですね、もう、終わってしまって...でもずーっと飲む必要もないと思いますが...」
「今、飲む薬が無いようならば、出しますし、どうしますか?」
「食事を食べると、食べた後にちょっと胸が焼けて、たまに痛いこともありました。今は治ったんですけどね。」
「じゃあ、出さなくてもいいですか?」
「でも、また悪くなったら心配だし...」
「調子の悪いときには、少し、こちらの薬は休んでもいいですけどね。これから、悪くなったときに飲む胃薬は、もう、無いって事ですか?」
「去年の夏に、胃の具合が悪くなってしまたんです。ガスターと...」

いい加減、私も切れそうになり、話の途中で遮ってしまった。

「どうしますか?出しますか?いらないですか?」
「今は、胃の調子は悪くないんですけどね...」
「じゃあ、胃薬は無くていいですね!」
「でも、やっぱりもらっておきます。」
「じゃあ、一緒に出しておきます。それでは、向こうで、鼻の吸入をしていって下さい。」

今回で治ってくれることを祈ります。
もし、次、来るなら平日の空いているときにね。
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# by InTheEar1 | 2006-05-20 21:06 | 診察室

田舎者のお江戸への旅

次男が、高校入試に合格した。
合格したら、あるものを買ってあげる約束をしていた。

ご褒美の買い物を兼ね、春休みでもあり、ちょっと旅行気分も味わおうと、家族でお江戸へ出かける事にした。
ど田舎からお江戸まで、車を何時間も運転するのは疲れるので、日帰りで高速バスで行くことにした。
家族で、高速バスで出かけるのは初めて。

途中の休憩所で、降りていく乗客を眺めていて思わず顔を伏せた。
時々来る患者さんの親子が一組。
その後、また見たことある人が、一人、そして、もう一人。
何と4人も見覚えのある顔が...
人口の少ない田舎町なので市内で買い物をするときも、知ってる顔をよく見かける。
別に悪いことをしている訳じゃあないが、何となく患者さんと病院の外では顔を合わせたくない。

お江戸には6時間あまり買い物などに費やして、帰りのバスに乗るためターミナルへ。
なんかこちらを見ている人がいる。
嫌な予感。
やっぱり、また、患者さんだ。
来るときの便で見た患者さんは、名前や病名までは思い出さないが、この患者さんは、病院時代から何年も来てくれていた人。
名前は思い出せないが、どんな病状で、どんな薬を出していたかまで覚えている。

よっぽどよく来てくれる患者さんでない限り、顔はわかっても、名前も病気も殆どの場合、申し訳ないが覚えてはいない。
「この間はどうも。お陰様で良くなりました。」
何て時々、家族が受診したときに言われても、どんな疾患でかかったか全く思い出さないことが殆どだ。
昨日来た患者さんも、最近来たと言うことは覚えていても、それが、昨日だったかどうか覚えていないことも多い。
だから、診療時以外に患者さんと会うのが嫌なのは、病気のことを言われて困る事が理由の一つなのだろう。

このよく来てくれていた患者さんも、ここ、2,3年は来ていない。
先の理由だけなら、病状を覚えている患者さんは、話をしてもいいのだが、休日まで気を遣って病気の話をするのはウンザリだったり、何か面倒くさかったり、女房・子供を見られ、買った荷物を見られと、私生活の一端を知られるのが嫌だったりなどなど、いくつか他にも理由がある。

目を合わせないようにしていたが、丁度、バスの乗車口で一緒になってしまった。
「こんにちは。お久しぶりですね。最近は、調子いいですか?」
何て声をかける。
決して調子が良い訳ではないが、受診しなくなった経緯などを詳しく話してくれる。
出発時刻が迫っていたので、
話は途中で終わった。
私は、乗るバスを間違えていて、患者さんは2号車、私は1号車だった。
最初から、1号車へ行っていれば、話をせずに済んだのに...

ちょっと、ほっとして、バスに乗り込む。
うわっ!

中には、また、見覚えのある顔が...
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# by InTheEar1 | 2006-03-22 21:18 | 自宅

土曜日の祝日

おとといの金曜日の日何件か予約の電話があった。

「明日の予約をお願いしたいんですけど?」
「明日はお休みですが...」
「じゃあ、直接行けば診ていていただけます?」
「ですから、明日は、休診なので、診療はしないんです。」
「土曜日は、いつもやってますよね。明日だけ休診なんですか?」
「いつもは、午前中はやってますが、明日は、祝日なので休診です。」
「あーあ、そうか。」

別の患者さん。
「明日の予約をしたいんですけど。」
「明日は、祝日なので、休診です。」
「土曜日は休診になったんですか?」
「そんなことはりませんよ。明日は、祝日ですので、日曜・祝日は、カレンダー通り
でお休みをいただいておりますが。」

こんな電話が何件も。
やっぱり、一般の人は、週休二日が当たり前なのね。
患者さんは、いつも土曜日は仕事が休みだから、土曜日が、祝日かどうか何て全く気にしていたいようだ。

毎週土、日連休はやっぱり羨ましい。
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# by InTheEar1 | 2006-02-12 21:11 | 診察室

90歳の難聴のおばあさん

90歳のおばあさん。
内科の先生に難聴がひどいとのことで紹介していただいた。

難聴ったって90歳じゃあしょうがないなあと思いながら、耳の中を見る。
鼓膜が何となく濁って見える。
鼻の中を見る。
ポリープいっぱい。
鼻汁をズルズルと吸引する。
のどを見る。
鼻汁がのどへも下がっている。

どうも滲出性中耳炎らしかっった。
子供に多い疾患だが、老人でも時々ある。
このおばあさんのように鼻茸や副鼻腔炎(蓄膿症)があると罹りやすい。
鼓膜の奥にたまった水を抜いてやると、劇的に聴力が改善する人もある。
でも、このくらいの年齢だとおつむの働きがいまいちの方もあり、抜いてあげても、余り変わらないとおっしゃる患者さんも多い。

耳管通気(鼻から管を入れて鼓膜の奥の部屋へ空気を送ってやる治療)でもやろうと、していたら。
「暑い、暑い!苦しい!」と、おっしゃった。
何回も繰り返しておっしゃる。
いわゆる脳貧血らしかったので、ちょっと椅子を寝かせて、様子を見た。
ご本人は何もおっしゃってはいないし、顔もしかめる様なこともなかったのだが、耳あかを取ったり、鼻汁の吸引をしたのがとても痛かったのだろうか?

付き添いの子供らしいおじさんは、
「良くあることだから。」と、平然とされている。
少し待つと、気分が改善してきたようだった。
血圧も、120/70で問題無さそうだった。
おばあさんは、
「もう、うちへ帰る。うちへ帰らせて。」
また、繰り返しおっしゃる。
これ以上の処置は難しそうなので、子供さんに、
「どうしましょうか?何回も通院するのも無理ですよね。今日、処置をするとすれば、鼓膜に穴を開けて奥の水を抜いてやることですが、これも、ちょっと難しそうですよね。」
「しょうがないので、これで帰ります。」
と、治療はせずに帰るとのこと。

車いすに乗ってもらい出口へ。
息子さんは、車いすを押す手つきも慣れたものだ。
出口のところで、おばあさんは、
「こんなとこ、来るんじゃあなかったよー!早くうちへ帰りたいー!」
(「こんなとこ」だと!!)
息子さんが、
「いつもこうやって、ひっくり返ったり、変な事言うから参っちゃうよ。帰る途中で、あそこの火葬場へ捨ててってやるよ。」
と、事務員に笑いながら話し帰って行かれたようだ。

当院のまわりは、病院、火葬場、お墓と完備されている。
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# by InTheEar1 | 2006-01-16 21:08 | 耳の病気

教授の先生のご高診

60代の女性。
めまいの患者さん。
メニエール病様の症状だけれど、なかなか治ってくれないので、念のためMRIを病院で撮ってもらった。
その結果は、めまいに関係した異常は見つからなかったけれど、副鼻腔に病変が見つかった。

手術が必要と判断したので、近くの病院(大学からのパートで外来のみ診療)へ紹介したところ、やはり手術目的で大学病院へ紹介となった。
この辺は、現在、耳鼻科の手術が出来る病院が無い。

その患者さん、おととい、めまいの薬が終わったので来院された。

「大学病院まで2回通い、3回目にやっと教授の先生の診察を受けることになり、この間、行ってきました。」
「で、どうでした?」
「写真を見て、「こりゃあ手術!手術!手術するしかないね。」って、それでお終い。張ってある写真だけ見て、診察は全くないんですよ。教授の先生だけでなくて、大学の先生は誰も鼻やのどの診察はしてくれません。話も全然聞いてくれないし...」
「あの、教授ってそんな人だったんですね。せっかく偉い先生に診てもらえると思って期待していったでしょうにね。」
「そうなんです。教授の先生の診察だと、張り切って遠くまで行ったんです。めまいのことも訊いてみようと話したんだけど、「それは、関係無い、別っ!」とおっしゃって相手にしてくれませんでした。鼻の症状だって、質問されるわけでもなく、まわりにはずらずらと学生がいるし、写真だけあれば、私なんてその場にいる必要は全然無かったみたいです。とても、がっかりして帰ってきました。」
「そりゃあそうですよね。ひどいですね。」
「でも、手術だけは、受けないといけないと思って、予約してきましたけれど、込んでいるというので、一体、何時になるかも解りません。めまいは、1月の終わりに、また、大学病院へかかることになりました。」

めまいがなかなか治らないので、私も困って、この前、「大学へ行ったときに、めまいの事も相談してみてください。」何て気軽にこの患者さんへ言ってしまった。
だから、めまいに関しても解決できると、かなり期待されて大学へ行かれたのだろう。
落胆された様子だけれど、手術の必要性は理解されていただいているようである。
大学病院じゃあないと出来ない手術ではないが、この辺は、耳鼻科の常勤医がいない病院ばかりで困っている。

前の教授がいまいちの人で(失礼!)、定年で退官して、他の大学から数年前に新教授がやってきた。
研究の実力もあり、手術の腕前も大した人で、いい教授が後任できたなあと評価していた。
話し方も丁寧で、温厚な感じの素晴らしい先生だと思っていたのにちょっとがっかりしてしまった。
教授にとっては、興味も無く、どうでもいい、簡単な手術症例。
余分な仕事だったとうことだろうか。
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# by InTheEar1 | 2006-01-09 21:10 | 鼻の病気